RITE:アジャイルなユーザビリティテスト手法

ユーザビリティテストは、製品やサービスがユーザーにとってどれほど使いやすく、効果的であるかを評価する重要なプロセスです。特にアジャイル開発の時代において、迅速かつ効果的なテスト方法の必要性が増しています。RITE(Rapid Iterative Testing and Evaluation)は、このニーズに応える革新的な手法で、私たちUismでも積極的に採用しています。今回の記事では、RITE手法に関する弊社の実例と、その調査において国際色豊かなUismだからこそ出せた成果について紹介します。

 RITEの特徴と利点

RITEはユーザビリティテストの基本原則に基づきますが、通常のテストとは、その「迅速性」という観点で異なる特徴を持っています。通常のユーザビリティテストでは、テストが終了した後に結果を分析し、その結果に基づいて製品を改善します。しかし、RITEでは、各日のテストが終わった段階で分析し、問題が同定された段階で即座に製品を改善します。その改善を再びテストし、繰り返しを行うことで、効率的に製品の質を向上させます。

このように、RITEは迅速なフィードバックループを可能にし、製品の改善サイクルを高速化します。そのようなことからも特にアジャイル開発やリーン開発の考え方と特に相性が良く、素早く製品の品質を確保することができます。

テストとデザイン修正の反復を短期間で行うRITEのプロセス

RITE活用の事例

Uismでは、国内外のクライアントにユーザビリティ調査のサービスを提供しています。今回紹介するケースでは、海外クライアントが新たに導入を検討しているアプリの初期設定のフローをユーザーが容易に理解できるよう、彼らと密にコミュニケーションを取りながら課題を解決しました。

この調査で特徴的だったのは、欧州にいる開発・デザインチームとの地理的な制約が逆に利点となったことです。私たちは日本時間でユーザビリティテストを実施し、その日のテスト結果と改善提案を毎日報告しました。欧州のデザイナーは、そのフィードバックをもとに日本が夜間休息中にプロトタイプの修正を行い、私たち

は翌朝から修正されたデザインを再テストするというサイクルを繰り返しました。

具体的な流れは次のようになります:

  • 5名の対象者に対して日本時間でユーザビリティテストを実施
  • テスト結果はその日の夜、欧州のデザイナーやその他の関係者に共有。必要な修正についてオンラインで議論し、方向性を決める
  • 日本時間の翌朝までに、欧州のデザイナーがデザインの修正を行う
  • 翌日の朝、修正されたUIで再度ユーザビリティテストを実施

 この一連の作業を1週間通して行い、その結果、アプリの使いやすさは飛躍的に向上しました。特に、タスク完了時間が大幅に短縮され、初日と最終日のテスト結果を比較した結果、ユーザーの満足度が大幅に向上していることが確認できました。

修正の対象となったのはアニメーションやアイコンの位置などもありましたが、一番効果が確認できたのは、文字の大きさや文章の表現でした。この結果に対しクライアントからは「このプロセスがサービスの質を格段に向上させた」、「私たちでは分かりえなかった言葉の壁を越えることができた」という嬉しい言葉もいただきました。

まとめ

今回の事例で特筆すべきは、RITEの手法を用いてUI上の問題点を改善しただけではなく、日本語の微妙な表現やニュアンスの調整を素早くテストして修正することで、短期間で大きな改善効果が確認できた点です。

今回紹介したケースは、海外クライアント向けに日本国内で行ったテストの一例でしたが、Uismの強みの一つは、国内外での調査が行えることです。その背景には、弊社が世界8カ国に展開するReSight Globalの一員であることに加えて、国内においても、英語を含む数種の言語に堪能な、多様な文化背景を持つメンバーが在籍していることがあります。これにより、私たちはただテストを行うだけではなく、テスト結果から見えてくる文化的背景や言語表現のニュアンスを把握し、それをクライアントに適切に伝え、製品改善のためのアドバイスを提供することができます。これこそが、Uismの提供するユーザビリティテストが単なるテストではなく、真の価値を生む理由です。

今回紹介したケーススタディは、私たちの強みと成果の一例にすぎません。Uismは引き続き、各クライアントの製品やサービスがユーザーにとって最高の体験を提供できるよう、全力を尽くします。どのようなご相談でもお気軽にお問合せください。

ユーザビリティテストは、製品やサービスがユーザーにとってどれほど使いやすく、効果的であるかを評価する重要なプロセスです。特にアジャイル開発の時代において、迅速かつ効果的なテスト方法の必要性が増しています。RITE(Rapid Iterative Testing and Evaluation)は、このニーズに応える革新的な手法で、私たちUismでも積極的に採用しています。今回の記事では、RITE手法に関する弊社の実例と、その調査において国際色豊かなUismだからこそ出せた成果について紹介します。

RITEの特徴と利点

RITEはユーザビリティテストの基本原則に基づきますが、通常のテストとは、その「迅速性」という観点で異なる特徴を持っています。通常のユーザビリティテストでは、テストが終了した後に結果を分析し、その結果に基づいて製品を改善します。しかし、RITEでは、各日のテストが終わった段階で分析し、問題が同定された段階で即座に製品を改善します。その改善を再びテストし、繰り返しを行うことで、効率的に製品の質を向上させます。

このように、RITEは迅速なフィードバックループを可能にし、製品の改善サイクルを高速化します。そのようなことからも特にアジャイル開発やリーン開発の考え方と特に相性が良く、素早く製品の品質を確保することができます。

テストとデザイン修正の反復を短期間で行うRITEのプロセス

RITE活用の事例

Uismでは、国内外のクライアントにユーザビリティ調査のサービスを提供しています。今回紹介するケースでは、海外クライアントが新たに導入を検討しているアプリの初期設定のフローをユーザーが容易に理解できるよう、彼らと密にコミュニケーションを取りながら課題を解決しました。

この調査で特徴的だったのは、欧州にいる開発・デザインチームとの地理的な制約が逆に利点となったことです。私たちは日本時間でユーザビリティテストを実施し、その日のテスト結果と改善提案を毎日報告しました。欧州のデザイナーは、そのフィードバックをもとに日本が夜間休息中にプロトタイプの修正を行い、私たち

は翌朝から修正されたデザインを再テストするというサイクルを繰り返しました。

具体的な流れは次のようになります:

  • 5名の対象者に対して日本時間でユーザビリティテストを実施
  • テスト結果はその日の夜、欧州のデザイナーやその他の関係者に共有。必要な修正についてオンラインで議論し、方向性を決める
  • 日本時間の翌朝までに、欧州のデザイナーがデザインの修正を行う
  • 翌日の朝、修正されたUIで再度ユーザビリティテストを実施

 この一連の作業を1週間通して行い、その結果、アプリの使いやすさは飛躍的に向上しました。特に、タスク完了時間が大幅に短縮され、初日と最終日のテスト結果を比較した結果、ユーザーの満足度が大幅に向上していることが確認できました。

修正の対象となったのはアニメーションやアイコンの位置などもありましたが、一番効果が確認できたのは、文字の大きさや文章の表現でした。この結果に対しクライアントからは「このプロセスがサービスの質を格段に向上させた」、「私たちでは分かりえなかった言葉の壁を越えることができた」という嬉しい言葉もいただきました。

まとめ

今回の事例で特筆すべきは、RITEの手法を用いてUI上の問題点を改善しただけではなく、日本語の微妙な表現やニュアンスの調整を素早くテストして修正することで、短期間で大きな改善効果が確認できた点です。

今回紹介したケースは、海外クライアント向けに日本国内で行ったテストの一例でしたが、Uismの強みの一つは、国内外での調査が行えることです。その背景には、弊社が世界8カ国に展開するReSight Globalの一員であることに加えて、国内においても、英語を含む数種の言語に堪能な、多様な文化背景を持つメンバーが在籍していることがあります。これにより、私たちはただテストを行うだけではなく、テスト結果から見えてくる文化的背景や言語表現のニュアンスを把握し、それをクライアントに適切に伝え、製品改善のためのアドバイスを提供することができます。これこそが、Uismの提供するユーザビリティテストが単なるテストではなく、真の価値を生む理由です。

今回紹介したケーススタディは、私たちの強みと成果の一例にすぎません。Uismは引き続き、各クライアントの製品やサービスがユーザーにとって最高の体験を提供できるよう、全力を尽くします。どのようなご相談でもお気軽にお問合せください。